ソフトウェアライセンス管理

クラウドベースのものでも、デスクトップにインストールされているものでも、すべてのソフトウェアには、ソフトウェアの使用や再配布を管理するライセンスが付属しています。ライセンスの使用者を追跡し、ライセンス料金が最新のものであることを確認し、ライセンスの関連性を評価するなど、すべてのライセンスを常に管理するには、手間と時間がかかる場合があります。そこで、ソフトウェアライセンス管理やSLM（サービスレベル管理）が必要となります。

非常にシンプルなソフトウェアライセンス管理により、企業や組織はライセンスを追跡し維持できるようになります。小規模な企業や事業体の場合、このタスクはさほど難しくないかもしれませんが、大企業の場合は、資産の管理や文書化、また監視は非常に複雑になる可能性があります。当社の製品を使用して運用効率を高め、顧客満足度を向上し、ビジネスに関する洞察とより多くの収益機会を獲得しましょう。

ソフトウェアライセンス管理のメリット

ソフトウェアライセンスの管理方法を知ることで多くのメリットが得られます。SLMは、ソフトウェアライセンスに完全に準拠するための方法の一部として使用できます。これにより企業は、すべてのエンドユーザー使用許諾契約（EULA）に準拠することができます。

包括的なソフトウェアライセンス管理システムを採用することは、企業とその評判を保護するための最初の防衛線となります。これは、ライセンスのないソフトウェアを搭載したデバイスを1つでも実行した場合、罰金や法的措置のリスクに晒されるためです。

また、効果的なSLMは、コストと無駄なリソースの使用を削減するための重要なツールとしても機能します。多くの企業は、購入したソフトウェアやプログラムの種類、それらがインストールされている場所、さらには、それらが使用されているかどうかさえも把握していません。ソフトウェアライセンス管理へのグローバルなアプローチを採用することにより、企業は、すべてのソフトウェア資産に関する最新かつ正確なデータを入手することができます。このアプローチにより、無駄を省き、最も必要とされる場所にリソースを割り当てることができます。

さらに、適切なソフトウェアライセンス制御を使用することで、ソフトウェアライセンシングサービスであろうとソフトウェアライセンス管理ツールであろうと、アプリケーションライセンス管理に関連する日々の細かな作業のほとんどを引き継ぎ、自動化することができます。また、ソフトウェアライセンス管理システムを使用することにより、人的エラーを防ぐことができ、例えば、スプレッドシートベースのシステムよりも優れたレポートと追跡が可能になります。

ソフトウェアライセンス管理の5つのベストプラクティス

効果的なソフトウェアライセンス管理システムを導入していない場合、すべてを追跡することが困難になります。企業は、特定のライセンスに準拠していないことや、支払いを続けている古いソフトウェアや不要なソフトウェアを保有していることに気付く場合もあります。以下のようなソフトウェアライセンス管理のベストプラクティスを実行することにより、円滑なソフトウェアライセンス管理が可能になります。

すべてのライセンスを照合することから始めましょう。自社でどんなシステムを使用しているかを把握しない限り、それらすべてを管理することはできません。これには、デスクトップアプリケーションやクラウドサブスクリプションが含まれます。ライセンスの照合は時間のかかる面倒な作業になることもありますが、まだ実行したことがない場合は、1回行うだけで十分です。システムが整っていればシステムのメンテナンスと更新が簡単になり、さらに、プロセス全体を最初からやり直す必要なく、他の人にシステムを引き渡すこともできます。

すべての情報を明確に把握したら、各ライセンスのチェックを開始して、コンプライアンスに準拠していることや、合法的に実行できるソフトウェアのみを使用していることを確認します。このステップは、購入やメンテナンス契約の証明や更新情報といった、ライセンス文書を見つけ照合することで実行できます。ソフトウェアライセンス管理ツールや資産管理ソフトウェアシステムを使用して、これらをライセンス情報と一緒に保存します。これは、ソフトウェアライセンス管理のベストプラクティスだけでなく、会社の監査が行われる場合のグッドプラクティスにとっても重要です。

ソフトウェアライセンスの管理は、1回限りの作業ではなく、継続的に行っていく必要があります。ライセンスを定期的に更新し、不要または古いソフトウェアを削除する必要があります。見逃したり見落としたりしないよう、ソフトウェアライセンス管理の複雑なタスクを常に把握できるシステムを構築しましょう。すべてを最新の状態に維持できるようカレンダーにリマインダーを設定したり、社内で管理の実行における役割とプロセスを確立したりするなど、非常に簡単なシステムで構いません。

ソフトウェアライセンス管理のベストプラクティスの一部として実行すべきもう1つの方法は、さまざまな資産とライセンスを誰が（および、どのように）使用しているかを追跡することです。多くの企業は不要なライセンスや使用していないライセンスで費用を無駄にしており、この方法を実行することで、支出を管理することができます。これは、（最適ではないものの）シンプルなスプレッドシートを使用して実行できますが、大企業の場合は、大量のライセンスを管理するにあたり、IT資産管理ソフトウェアやソフトウェアライセンス管理システムの使用がより適しています。このようなシステムを使用することで、未使用のソフトウェアをアンインストールしたり、別のユーザーに転送して二重購入を防いだりすることができます。それにより、ソフトウェアの予算を設定するにあたり、より正確な推測が可能になります。

最後に、ソフトウェアの購入やインストールを誰に許可するかについて、明確なプロセスを構築しましょう。そうすることで、ユーザーが変わり、ソフトウェアが不適切にダウンロードされたり使用されたりして会社が危険に晒される可能性を減らし、承認されていないソフトウェアの購入を防ぐことができます。従業員は、ソフトウェアを購入または更新する際に実行しなければならないプロセスを理解し、ソフトウェアライセンス用コンプライアンスツールの保守と実行を担当する部署や、ソフトウェアライセンシング管理を担当する部署を把握する必要があります。

Sentinel ソフトウェア管理ソリューション

タレスでは、最適なソフトウェアライセンス管理を実現するさまざまな製品を提供しており、それらの製品には、Sentinel EMSやSentinel RMSが含まれます。

Sentinel EMSは、ソフトウェア開発者とデバイスベンダーが業務を効率化できるようサポートする、Webベースのライセンシングおよびエンタイトル管理システムです。このシステムには、ライセンスの生成、アクティブ化、追跡、レポート、バックオフィスの統合、顧客向けセルフサービスポータル用のインターフェイスが含まれています。

Sentinel RMSを使用することで、ソフトウェアやテクノロジーのベンダーは、アプリケーションの使用方法を制御し、その洞察を得ることができます。RMSは、エンタープライズレベルのオンプレミスライセンスを実行し、クラウド接続のメリットをもたらします。

適切なツールを導入することで、ソフトウェアライセンス管理プロセスのすべてのステップを、透過的かつエンドユーザーに対応した方法で簡単に自動化することができます。企業はSLMシステムを採用することにより、時間のかかる手動タスクを自動化し、人的エラーを防ぎ、EULAに完全に準拠することができます。